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野崎島に上陸・野崎港

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野崎島に上陸

野崎島の地図

野崎港は、野崎島の玄関口となっている港で、天然の湾を活用した波静かな良港です。

野崎港
野崎島の玄関口となっている野崎港。

野崎島には、野崎、野首、舟森という3つの集落がありましたが、その中でも中心的だった野首集落が港のすぐそばにありました。野崎集落は、この野崎港とともにあったといっていいでしょう。

野崎島 上陸
有人島だった名残で、港湾はしっかりしている。

この港には、1日2便の町営船が入港します。日帰り観光の場合は、朝8時半着の便で上陸し、昼15時発の便で小値賀島に戻る旅程となります。このほか、チャーター便(海上タクシー)は随時運航が可能ですが、片道1万円と安くないため、大人数の団体か、やむを得ない場合に限られるでしょう。

野崎島 町営船 はまゆう
野崎島に町営船はまゆうが到着。

かつては、600人以上が暮らした島ということで、港湾はある程度整備が行き届いています。また、観光客向けに簡易的な桟橋も設置され、上陸し易くなっています。

野崎島 フェリー乗り場
野崎港に着岸した町営船はまゆう。

港で様子を見ていると、意外と15時着の便で上陸してくる観光客が多く、客層も、女性の一人旅だったり、子連れの家族だったり、欧米人だったりと様々でした。彼らは、元から「自然学塾村」での滞在が目的のようで、数日間の宿泊に備えて、クーラーボックスや段ボールに食材を入れて持ち込んでいました。

野崎島 定期船
客の乗降が終わると、船は小値賀島に戻っていく。

野崎島からの乗客を乗せ終わると、町営船「はまゆう」は、小値賀島へ向けて出港します。

野崎港の周辺

ガイドツアーに申し込んでいる場合、下船後、港周辺で待機するように指示されます。王位石ツアーの場合は、ここから島の北部へ、島内ガイドツアーの場合は、野崎集落を散策後に野首方面へ徒歩で移動します。

野崎島 野崎港
無人島とは思えない立派な岸壁。

野崎港には、仮設トイレが設置されていて、手洗い用の水道も整備されています。島内には基本的にトイレが無く、「自然学塾村」以外では、ここが唯一の公衆トイレとなっています。

野崎島 集落 港湾

ちなみに、トイレが仮設となっているのは、島内全域が国立公園となっていて景観の改変が禁止されているためだそうです。以前、観光協会から、トイレ設置の働きかけを行ったそうですが、前述の理由から、却下されたとのこと。

ただ、今後世界遺産となり、観光客が今より増加すれば、改めて考えなくてはいけない問題だと思います。

野崎島 野崎港 廃墟
港の周りには廃墟が建ち並ぶ。

港からでも、集落の一部を望むことができますが、風の影響か、多くの住居が倒壊していました。かつての生活の痕跡を感じつつ、まったく住民の気配を感じないというのは、とても不気味です。

野崎港 野崎集落
野崎港中心として、野崎集落が形成されている。

漁具の倉庫として使っていたのか、港に面したところに小屋が建っていましたが、こちらも既に廃墟と化していました。

野崎港 野崎島の廃墟
所々に生活の痕跡が残っている。

野崎島は、住民1人の有人島ということになっていますが、その住民というのが、今回2日間お世話になった観光協会(おぢかアイランドツーリズム)のガイドさんです。

住民票をここに置いている理由は、「町営船の運航を続けるため」とのこと。町営船は、国からの補助金を受けていて、ルール上、無人島には発着できないという事情があるそうです。チャーター船となると、観光客に高額な負担を強いることになるため、建前上、野崎島を有人島にしておく必要があるとのことでした。

実際には、島民が移動するより多くの旅客収入が見込めるわけなので、無人島だろうが補助してあげればいいと思いますが。その辺の事情は難しそうです。

ちなみに、最近観光協会に若手が入ったそうで、「そろそろ、あいつにバトンタッチしてもいい時期だな」と話していました。野崎島の居住者は受け継がれていくものなんですね。

野崎島の海岸
野崎港近くの海岸。黒い岩が目に付く。

磯場では、昔、ひじきが大量に採れたそうですが、現在は採れなくなったとか。水質汚染が疑われています。

野崎島 若宮神社
野崎港の近くにある神社。「若宮神社」と書かれていた。

野崎港のすぐそばに神社がありました。石板には「若宮神社」と書かれていましたが、野崎集落の鎮守だと思われます。

野崎島の神社
若宮神社は倒壊していた。

階段が上に続いていたので、登ってみましたが、残念ながら社殿は倒壊していて、2体の狛犬だけがそのまま残されていました。

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探索日
2015/05/01 - 02
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