観音崎の戦争遺跡 旅行・観光ガイド ブログ

走水の洞窟・防空壕(走水洞窟陣地)

スライドショー

“ありの木ならでは”の高品質な写真素材を販売中!詳しくはこちら

要塞として整備された洞窟

観音崎からバスで海岸沿いに移動し、走水と呼ばれる地区に向かいました。ここには、明治以降に要塞が築かれ、砲台や陣地の痕跡が今も残っています。

今回は、戦時中に使われた洞窟陣地を訪れました。

伊勢町のバス停
バスで伊勢町に移動。
旅館 やまに
旅館「やまに」の横を通って海へ。

「伊勢町」バス停で下車し、旅館「やまに」の横を抜けて、海岸の方に降りていきます。

走水海岸
岬が見えてきた。

海岸を岬に向かって歩いていきます。砂浜を過ぎると、崖が迫る岩場となり、かなり歩きにくくなります。

走水海岸の岩場
岩場を注意深く進む。
走水海岸のレンガ
レンガ壁の残骸を見つけた。洞窟陣地と関係があるのだろうか。

足元にはレンガ壁の残骸が転がっていました。周囲に建物が見当たらないことから、軍事遺構の残骸かもしれません。

走水海岸の崖の上を偵察
三脚を付けたカメラで崖の上の様子を窺う。

ずっと磯を歩いていましたが、洞窟陣地は見つけられませんでした。ふと「この崖の上では?」と思い、カメラを三脚に付けて、崖の上の様子を窺いました。

カメラで洞窟は見つけられなかったものの、崖の上にも歩けるスペースがあることが分かりました。そこで、落差が小さい場所を探して、崖をよじ登りました。

崖の上の密林
崖を登って、密林の間を進む。

密林の中を探索したところ、ようやく二ヶ所の入口を見つけました。手前の入口が比較的大きかったため、ここに入ってみることにしました。

洞窟の入口
洞窟の入口を発見。

持参した懐中電灯を片手に、いよいよ洞窟へ。

小さな入り口に対して、内部は意外と広く、しかも外気が中に入ってこないため、居心地の良い気温に保たれていました。

洞窟内部へ入る
早速、洞窟内へ潜入。
入口付近の通路
入ってみると、中は意外に広く感じた。

最近まで物置として使われていたのか、不要品が置かれていました。ゴミが散乱している箇所もありましたが、これは心ない探索者によるものでしょうか。マナーはきちんと守りましょうね。

部屋のような空間
入口付近には、部屋のように区切られた空間があった。

全く先が見えない恐怖と闘いつつ、奥へ進んでいきます。

走水の洞窟内部
内部は入り組んでいて奥が見えない。

洞窟内は、坑道と部屋のように仕切られた空間で形成され、まるで蟻の巣のようです。大人数が入れそうな広い空間も確保され、戦時下で、ここが要塞として機能していたことが想像されます。

兵員棲息部と思われる部屋
大人数が収容できそうな広い空間。
通路を発見
さらに奥へ続く通路を発見。

広い部屋の端から、さらに奥へ続く坑道があったので、進んでみました。

奥に繋がる抗口
通路を進んでみることにした。
横須賀 走水の洞窟 カーブしている坑道
坑道が大きくカーブしていて、行き先が全く分からない。

この坑道、カーブしている上に狭いため、先が見えず、かなり恐怖感があります。そして、歩いてみると、意外と距離があることに気付きます。

坑道を進むさば柄さん
さば柄さんと恐る恐る先へ進む。
奥へ続く坑道
蛇行しながら奥へと続く謎の通路。

なかなか先が見えない恐怖心で、途中で引き返してしまいましたが、後で調べたところ、表に見えていた別の出口と繋がっていることが分かりました。この先にあと2箇所出口があるとのこと。

引き続き、館山の戦跡のレポートへ

探索日
2010/02/11

このレポートには、さば柄氏からご提供いただいた写真が含まれています。

このレポートの目次