燈籠坂大師トンネル・富津市岩谷堂 磨崖仏

千葉県富津市の観光スポットを巡ってきました。

富津市にある燈籠坂大師トンネル。

まず行ったのが、「燈籠坂大師トンネル」。千葉県は、比較的手掘りのトンネルが多い県として知られていますが、その中でも、燈籠坂大師トンネルはその見た目から特に人気を集めています。

場所は、国道127号線の富津市竹岡付近です。トンネルの出入り口の近くにある横道を入った所にあり、アクセスは比較的良好です。

目当てのトンネルは、東善寺の敷地内にあり、「参道」と書かれた門をくぐって細い坂道を登っていきます。全体的に道が細く、この先通り抜けができないため、車は入口に置いていくのが賢明な判断です。

敷地の入口にある小さなトンネル。

敷地内にトンネルは2箇所ありますが、見どころは奥の方のトンネルです。

1つ目のトンネルは、小さいながらも手掘りの生々しい跡が残る味のあるトンネル。1つ目のトンネルを抜けると丁字路があり、右折すると2つ目のトンネルがあります。

道幅が狭い割に、高さがある。

いよいよ目当てのトンネル。これが、燈籠坂大師の切通しトンネルです。どこから見ても画になる凄まじい切通しと手掘りの質感。素直にカッコイイです。

迫力満点の切り通し。どこから見ても絵になる。

近づいてみると、その大きさに驚きます。異常なまでの口径の高さは、元々高低差があったトンネルを切り下げたために生じたもの。両サイドを岩壁に挟まれた様子は、冒険映画のワンシーンのようです。

壁面に残る手掘りの痕跡。

なお、この先トンネルを抜けると、東善寺の本殿に繋がる階段があります。

民家の脇の道を登っていく。

燈籠坂大師トンネルを見た後は、同じく富津市内にある「岩谷堂やぐら群」を訪れました。

岩谷堂清巌寺の裏手にある洞窟群。

民家の脇の階段を上がっていくと、ぼこぼこと穴の空いた岩山が姿を現します。ここがやぐら群です。やぐら群のそばには寺があり、岩谷堂清巌寺と呼ばれています。

岩谷堂やぐら群の内部。

元々は、横穴式の墓地とのことですが、洞窟内には、数多くの磨崖仏(岩壁に仏像を彫り込んだもの)があり、いつしか地元の人たちの祈りの場として定着したものと考えられます。洞窟内に照明は無く、外から差し込む日光だけが頼りです。

外から差し込む日光で磨崖仏が浮かび上がる。

Uの字に造られた洞窟内には一面に磨崖仏が並ぶ。

ここの磨崖仏の歴史は古く、奈良時代に彫られたものだと云われています。だいぶ風化が進んでいるのか、細部は削れて丸まっています。

まるで住居のように整備されている。

洞窟は、まるで部屋のように何階層にも分かれていて、階段によって各部屋が結ばれています。自然の岩を削って造られたのだと思いますが、窓とドアを付ければ、そのまま住居として使えそうです。

ダイニングテーブルが置かれた一角。

リビングテーブルと椅子が並んだ一角がありました。まるで、誰かの家のようです。生活感が無いところをみると、近所の住民の集会場か、ただ要らない家具を放置しただけかもしれません。