作品で振り返る10年

ArtistXとEssayistX

ありの木
じゃあ、ツール系の最後はやっぱりこれで。
Hideshoe
ArtistX。
ありの木
今回は、初代「ArtistX」から姉妹ソフトの「EssayistX」、そして、現代の「ArtistX Labolt」までを一気にたどっていくよ。
Hideshoe
多機能系の極みだね。EssayistXって何となく記憶の片隅にあるけど、よく覚えてない。
ありの木
事前に一通り見直してたんだけど、EssayistXって、印象が薄いわりに、すごい多機能。良くも悪くも、盛りだくさんだった。
Hideshoe
必要以上に機能を加えるっていうのが、当時のトレンドだったね。
ありの木
そう、便利かどうかじゃなくて、ぱっと見のボリューム感こそがすべてだった。

ArtistX

ArtistXの画面 1
多機能画像エディタ、「ArtistX」。
ありの木
ある意味、一つの転機、出発点となった作品。初めて1年という長期計画で作ったソフト。
ベータ版、というか正しくはアルファ版なんだけど、開発の途中経過を逐次公開してフィードバックしてもらう手法を初めて採り入れた。
Hideshoe
反響が凄かったね、ベクターで紹介されてから。
ありの木
当時は、嬉しい反面で、ソフトの質とダウンロード数が見合ってないんじゃないかと思った。
ArtistXの画面 2
起動時に表示されるスプラッシュ画面。
ありの木
大半の機能が外部プラグインに頼っていて、UIもそんな使い易くなかった。
実は、コードの構造にもいろいろ問題があって、ベータの段階で欠陥は分かっていたんだけど、結局見切り発車で正式リリースしてしまった。
Hideshoe
今思えば、てきすと君と同様に、君の歴史に欠かせない作品だよね。
ありの木
それは間違いない。この作品でいろいろ学ばせてもらったからね。
Hideshoe
ArtistXはもう無いけど、ArtistX Laboltが歴史を引き継いでいるね。
ありの木
結果的に、ほどんど全機能を網羅する形になった。初代ArtistXと現行のLaboltを比べてみると面白いかも。
ArtistXの画面 3
面白いブラシが多数搭載されている。
Hideshoe
影ペン・光ペン凄いなあ。ぼかしペン面白い。
ありの木
影ペン・光ペンは、Laboltで仕様が変わったので、いろいろ議論の余地があるところ。ぼかしペンはLaboltにも欲しい機能だね。
ArtistXの画面 4
「飾り文字の挿入」機能。
ありの木
ArtistXの人気を支えたのは、フィルタ機能。ぼかしとかモザイクとかセピアとか。
Hideshoe
ほとんどDLLパワーだね。単なるプラグインのインターフェイスになっている。
ありの木
本当にその通り。プラグインの機能を継ぎ接ぎしただけ。
まあ、処理を部分的に掛けられるとか、ちょっとした工夫はあるけど。
ArtistXの画面 5
「モザイク」機能。ペンでなぞった場所にだけ適用可能。
Hideshoe
役に立つかどうかよく分からない機能が所々にあるけど。笑
ありの木
てきすと君の名残だね。顔文字挿入とか、誰が使うんだ。笑
あと、さっきちょっと触れたけど、外部のアプリケーションから、ダイレクトに画像を受け取る仕組みがある。
「ArtistX Control Message」だったかな。
Hideshoe
対応してるソフトは、どのくらい?
ありの木
さっきの「IWAO先生~」と、このあと触れる「EssayistX」の2つかな。
相互のやり取りができないので、ArtistX側から画像を送って、加工して戻す、っていうアドオン的な使い方ができない。
Hideshoe
なるほど、用途がかなり限られるわけか。
これ、どういう仕組みで動いてるわけ?
ありの木
レジストリを使ってる。起動時に、起動ディレクトリのパスを書き込んで、終了時に削除する。外部のプログラムは、レジストリの値をみて、まず起動中かどうか判断する。起動中なら、そのディレクトリにある特定の名前でビットマップファイルを置くと、ArtistXが自動的に画像を読み込んでくれる。
Hideshoe
レジストリを使うってのがちょっと気になるかな。
ありの木
あと、読み書きしないとはいえ、常にファイルの存在を監視してるっていうのが、ハードディスクの負荷としてどうなんだろうってね。
Hideshoe
問題はいろいろあるけど、中1が作ったソフトとしては上出来じゃないか。真面目さが伝わってくる。
ありの木
要は暇だったってことかもね。でも暇だったからこそ、中1でもこれだけのものができた。

本ソフトウェアには、説明書が付属しておりません。あらかじめご了承ください。

ダウンロード (716KB)

本ソフトウェアの無断転載・再配布は禁止とさせていただきます。ご不明な点がありましたら、事前にお問い合わせください。

EssayistX

EssayistXの画面 1
「EssayistX」のメインウィンドウ。
Hideshoe
うわあ、こんなのだったっけ?すごすぎてどう使っていいかわからない。笑
ありの木
開発時期は、中2~3年ごろ。
これ、最初はノート君っていう名前だったの覚えてる?
Hideshoe
あ、ページごとに分けられるエディタね。
ありの木
そう、確かノート君は10ページ固定だったかな。
そして、ArtistX並の多機能エディタを作ろうってことになって、ノート君を拡張しまくった結果がこれ。
Hideshoe
拡張しすぎて、何ができるかのわからない。笑
このアイコンエディタみたいなエリアって何?
ありの木
これは挿絵っていう機能で、1ファイルにつき1つ保存しておける。
Hideshoe
解像度がアイコン並だけど、サイズは?
ありの木
20x20ドット、色は10色かな。アイコンより小さいよね。
EssayistXの画面 2
起動時に表示されるスプラッシュ画面。
Hideshoe
そもそもページ区切ったきっかけって何だったんだっけ?
ありの木
あまり覚えてないんだけど、標準のテキストボックスを使う以上、Win9x系で、サイズ制限があったんだよね。あと、HSPのシステム的な容量制限もあった。
Hideshoe
ファイルを分割して読み書きすれば、対応できた気がするけど。
ありの木
まあ、そうだね。あと、容量の制限が無いリッチテキストボックスとかも試してみたりした。
でも、結局HSPでテキストエディタ作るのってハンデが大きいことに気付いて、方針を転換したんだね。
Hideshoe
正攻法で勝負することをやめたのか。笑
ありの木
だから、かなり厳しいサイズ制限が残ったままになってる。
1ページ3100バイトまで。笑
Hideshoe
テキストエディタとしては厳しいね。
ありの木
実は、開発当初は、「NovelistX」という名前だった。けど、文字数の制約上、小説は書けないよねってことになり、エッセイならいけるか、と。笑
Hideshoe
そういえば、手紙の作成だっけ?なんか勝手に文章を書いてくれる機能があったよね。
ありの木
うん、たぶん、これが唯一の売りじゃないかと思う。
EssayistXの画面 3
目的や季節に応じて、手紙作成をアシストしてくれる。
Hideshoe
頭語と結語は助かるなあ。頭語に対応する結語を勝手に選んでくれるんだ。
ありの木
時候の挨拶もすごい。月ごとに挨拶文が用意されていて、今月最適な挨拶がリストアップされる。
Hideshoe
「副文」てなんだ…?
ありの木
「追伸~」っていう文章だね。書き出しの文言がいくつかあるみたい。
Hideshoe
至れり尽くせりだ。笑
ありの木
実は、この機能を開発するためだけに、手紙の書き方の本を買って勉強してた。
Hideshoe
ここだけ突出して実用性が高い。
むしろこの機能だけが欲しいな。
ありの木
だけって言わないで、EssayistX使って。笑
EssayistXの画面 4
ページ構造を活かしたウェブページを一発作成。
ありの木
あとは、「HTML文書へ変換」っていうのを使うと、ページ構造を使って、HTMLのフレームページを吐き出せる。挿絵も勝手にJPEG保存されて挿入されるようになってる。
Hideshoe
この辺の作り込み半端ないな。
ありの木
当時は、本気でこの「ページ」っていう概念を広めようとしてたんだね。笑
Hideshoe
いろいろ頑張ったけど、報われなかったな。

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ArtistX Labolt 1.2

ArtistX Labolt の画面 1
今と比べて、すっきりしているメイン画面。
ありの木
じゃあ、最後。ラボルトです。
これは、君にもかなりの協力を得たから、いろいろ完成までの経緯は覚えてるよね。
Hideshoe
元々、ArtistXの次世代版を作るって言って、…あれ、なんていったっけ。
ありの木
「ArtistX Studio」。サイズ制限を緩和して、もっと使い易くしようっていう構想があった。
Hideshoe
ArtistXがもう限界だったんだよね。
ありの木
で、君にもいろいろ協力してもらって、枠組みは作ったんだけど、結局頓挫した。
Hideshoe
あの時はなかなか、昔ほどの勢いも無かったし。
ありの木
お互い忙しかったのもある。
で、もう大規模な開発は無理だからって、シンプルなお絵描きソフトを作ろうって話になったんだね。
Hideshoe
本当に最初はもう、「絵が描ければいい」って話だったよね。
ありの木
アドオンとか、ある程度拡張性は確保しておいて、本体はペイント機能に絞る、っていう方針だった。
ラボルトの石膏像
石膏像“ラボルト”。宣伝用バナーなどで実際に活用された。
ありの木
「ラボルト」って、デッサンの練習で良く使われる石膏像の名前で、「基本に立ち返って」っていう意味を込めて命名した。
Hideshoe
「ArtistX」を残したのは?
ありの木
ArtistXの知名度とか、それまで築いてきたユーザとの関係を活かしたかったっていうのが一つ。あとは、ソート的な意味で「A」で始まる名前が良かったっていうのもある。
Hideshoe
なんかペンタブ貰ったんだっけ?
ありの木
そう、某社のペンタブに一時期バンドルされていて、現品支給でもらった。
P-Activeのペンタブレット
Laboltが縁でいただいたペンタブ。
Hideshoe
結局、いつの間にか、ArtistX並の多機能ソフトになっちゃったわけだけど。笑
ありの木
ホントだよね、こんなはずじゃ無かった。笑
Hideshoe
こうなった原因は、やっぱり例の会社にあるわけ?
ありの木
まあ、そうだね。いろいろ依頼をもらって、最初はあまり乗り気じゃなかったんだけど、自分のソフトバージョンアップしてお金も貰えるんなら、やってもいいかなと。
Hideshoe
お絵描きソフトなのに、お絵描き以外の機能がかなり強化されたよね。
ありの木
フォトレタッチ関連とか、あと一番の売りは、「文字列の挿入」だね。あれは苦労した。
開発にあたって、君に手伝ってもらった部分はたくさんあるけど、一番大変だったのは、範囲選択部分でしょ?
Hideshoe
今回、選択領域をあとから調整できるようにしたから、その部分が。
ありの木
クリップボードからペーストした場合とか、あと、アンドゥとの兼ね合いもあるし、事前の設計がかなり重要になってくるよね。
Hideshoe
領域のリサイズができるっていうのが肝だったんだけど、リサイズ用の矢印を出す判定域が結構難しかった。
ありの木
全選択した場合とか、矢印が画面外に出ちゃって、うまくリサイズができない問題が、まだある。
Hideshoe
そうなのか。リサイズの判定域は選択範囲外にできるから、全選択の時は、確かに問題だね。
ありの木
アンドゥも確か君が作ってくれたんだよね。
Hideshoe
確かそう。VRAMをいじってた記憶がある。
ありの木
おかげさまで、初めて複数回のアンドゥ、リドゥを実装できた。
Hideshoe
ペイントソフトだから、そこは大事だよね。
ArtistX Labolt の画面 2
初期のカラーパレット。
Hideshoe
今のバージョンを見慣れてるから、1世代の画面はすっきりしてて、逆に未来的な感じ。
ありの木
実際、メニューバーは使わないとか、機能をごちゃごちゃ表に見せないとか、従来とは違う設計思想があった。
Hideshoe
機能を追求するより、基礎をきちんと作り込んでいる感じが好印象だね。
ありの木
無理なく動いてる感じ。これ以降も、操作感の“クセ”を無くすために、改良が加えられていった。
Hideshoe
まさに、「ものづくり」だね。
ありの木
ちなみに、このLaboltは、自分が作ったソフトで初めて、ベクターのソフトニュースに、2回取り上げられたんだ。
Hideshoe
あ、そうだったんだ。どういうことで?
ありの木
というのも、さっき言ったように、バージョン2になってから、急激に機能が増えたんだよね。で。当初のコンセプトが揺るぎ始めたので、ベクターさんに、紹介記事の修正をお願いしたら、再度ニュースに取り上げてくださった。
Hideshoe
なんか初めて、ベクターで紹介されるに値するソフトができたなって感じた。
ありの木
お恥ずかしながら。自分でもそう思う。今までのは何だったんだって。笑
Hideshoe
Laboltって、すごくいい意味で、この10年の集大成かな、って思う。

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「ArtistX Labolt」の最新版は こちら から入手できます。

Taskmaster LB

Taskmaster LB の画面 1
5つまでのプログラムを登録できる。
ありの木
おまけ。Labolt用に作ったランチャー。
Hideshoe
これなんだっけ?
ありの木
当初、Laboltはペイント単機能で、フィルタ機能とか編集作業は、外部のソフトに頼らざるを得ない、という見方があったのね。
で、純正のランチャーを作って、Laboltと相性の良さそうなソフトを紹介する、っていう形をとった。
Hideshoe
はじめから結構割り切ってたよね、そういえば。
Taskmaster LB の画面 2
プログラムの登録画面。
Hideshoe
なんか見かけがどことなくOgashigeに似てる…?笑
ありの木
Ogashigeのコードはかなり流用してるはず。
Hideshoe
でも、Ogashigeのような嫌らしさが無くていい。
機能も必要最低限にまとまってる。
ありの木
さっき触れなかったけど、Laboltには、ランチャーの使用を想定して、「プログラムの自動起動」という機能が付いている。
そして、Taskmaster LB は、自動的に実行プログラムとして登録する機能が内蔵されている。
Taskmaster LB の画面 3
インストールの完了を通知するメッセージ。
ありの木
こんな感じで。自己解凍ファイルを起動すると、勝手にインストールが始まる。すると次回起動時に、Labolt側で、確認メッセージが出てくる。
Hideshoe
おおっ。かなりうまく連携が取れてる。
「Taskmaster LB」は、今はもう配布してないの?
Taskmaster LB の画面 4
Laboltの起動時に、確認ダイアログが表示される。
ありの木
Laboltのバージョンが2.1になって、ArtistX時代の機能が網羅されたっていうのと、Laboltのアドオンの方で、フィルタ機能が使えるようになったことで、純正ランチャーは要らなくなった。
Hideshoe
でも、今のバージョンでも、対応はしてるんだよね?
ありの木
そう、単に配布してないだけで、Taskmaster LB を組み入れて使うことはできる。

本ソフトウェアには、説明書が付属しておりません。あらかじめご了承ください。

ダウンロード (254KB)

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