契島 生きている軍艦島 旅行・観光ガイド ブログ

契島へのアクセス・大崎上島フェリー(白水港)

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“もう一つの軍艦島” 契島とは

契島は、広島県竹原市の南方約3kmの沖合に浮かぶ島で、全域が大崎上島町に属しています。約0.09平方km(約9ヘクタール)という狭小な土地に、工場設備が建ち並んでいて、長崎県の端島と見た目が似ていることから、「もうひとつの軍艦島」「生きている軍艦島」などと呼ばれています。

全域が東邦亜鉛の社有地であり、関係者以外の上陸はできませんが、町営フェリーが発着する桟橋のみ、自由な立ち入りが認められています。今回は、竹原港から契島の桟橋を目指します。

竹原港 北崎旅客ターミナル

契島へのアクセスは、竹原港からの社用船と、大崎上島の白水(しろみず)港からの町営船があります。

最も利用者が多いのは、竹原港からの社用船で、竹原港には専用の桟橋が整備されています。

竹原港の工場風景・煙突
三井金属などの工場が建ち並ぶ竹原港。

しかし、東邦亜鉛の関係者以外は利用できないため、一般人が契島へ向かうには、いったん大崎上島へ渡り、白水港からの船を利用する必要があります。

竹原港待合所 契島行き乗り場
契島行きの社用船が発着する「竹原港待合所」。

契島行きの船が発着する「竹原港待合所」を横目に見ながら、竹原港の北崎旅客ターミナルへ向かいます。なお今回は、竹原市内にある親の実家を拠点にしました。自転車も借りることができて助かりました。

竹原港 北崎旅客ターミナル

竹原港北崎待合所

北崎待合所は、大崎上島までのフェリー・高速船が発着するターミナルです。波がほとんど無い瀬戸内海では、フェリーが高頻度で運航されており、ダイヤも電車並みに正確です。竹原~大崎上島間は、30分~1時間間隔でフェリーが行き来しています。

竹原港 大崎上島方面チケット売り場
北崎待合所には、大崎上島方面のフェリーが発着する。

竹原港 大崎上島行き乗り場

ちなみに、大崎上島には、いくつか港があるのですが、フェリーが発着するのは、島の北にある垂水港と白水港です。今回は、町営船に乗り継ぐ必要があったため、町営船が発着する白水港を目指しました。

山陽商船 垂水港・白水港行きフェリー
大崎上島行きのフェリーが入港。

大崎上島へ向かう船は、垂水行きと白水行きに分かれている(両方に寄港する便も一部ある)ため、乗船の際には注意が必要です。フェリーは、山陽商船と大崎汽船の共同運航となっていて、乗船券や時刻表は共通となっています。竹原港~大崎上島の運賃は、片道350円、往復で670円です。

今回は、大崎汽船の「さにいおおさき」に乗船しました。

大崎汽船 車両甲板
乗船したのは、大崎汽船の「さにいおおさき」。

大崎上島へ向かう

「さにいおおさき」は、384トン、定員300名のフェリーです。竹原港~白水港を約40分で結んでいます。

大崎上島フェリー 出航
大崎上島の白水港へ向かう。

波が穏やかな瀬戸内海のため、車や自転車は固定せずに停めておくだけでOKでした。

大崎汽船「さにいおおさき」の船室

船室は広々としていて、空席が目立ちます。通勤通学のラッシュ時以外は、輸送能力に余裕がありそうです。

竹原港の遠景
竹原港を離れていく。

フェリーから見た瀬戸内海

瀬戸内海は、周りを取り囲むように島々があり、まるで湖か川を航行しているようです。

遠くから見た契島
白水港行きのフェリーから、契島の姿が確認できた。

このフェリーからでも、遠目で契島を確認することはできます。島の中央にある尖った煙突と、そこから立ち上る白い煙が確認できました。緑に覆われた自然豊かな島が多い中で、島が丸ごと工場の契島は、やはり特異な存在です。

契島 軍艦島
瀬戸内海に浮かぶ異様な光景。
契島運輸「とうほう」
契島運輸の社用フェリー「とうほう」。

途中、東邦亜鉛の社用フェリー「とうほう」とすれ違いました。主に竹原~契島間で運行されていて、従業員のほか、自動車や危険物も積載できます。従業員の運賃は無料だそうです。

生野島と大崎上島
生野島を回り込むと、大崎上島が見えてくる。

生野島の東側を抜けると、大崎上島が見えてきます。まもなく、白水港に到着です。大崎上島の海岸沿いには、造船所と思われる多数のドックが見られます。

大崎上島の造船所

大崎上島から見た瀬戸内海
大崎上島の周辺の島々。

白水(しろみず)港に到着

白水港は、大崎上島の北東に位置する港で、竹原からのフェリーと町営船の接続港となっています。北方にある垂水港とは、1.7kmほど離れていて、徒歩で20分強掛かります。

大崎上島の白水港
白水港に入港。

大崎上島の中心地からは距離がありますが、白水港の周囲にも集落(東野地区)が広がっていて、それなりに住民がいるようです。

大崎上島 白水港の桟橋
白水港で乗船を待つ島民たち。
大崎汽船 下船
接岸とともに、乗客が下船を始める。

フェリーが接岸すると、乗船客が一斉に下船を始めます。

白水港 竹原行きフェリー
船は折り返し竹原港へ向かう。

大崎上島の白水港待合所

白水港には待合所があり、観光案内マップなどが掲示されていました。しかし、売店はなく、食料品を入手するためには、集落内にあるコンビニまで歩く必要があります。

白水港待合所の内部

白水港の周辺
白水港の周辺を歩く。

白水港からは、県道65号線が海沿いに続いています。町営船の出港まで時間があったので、周囲を散策しました。

広島商船高等専門学校
奥に見えるのは、広島商船高専の校舎。

小さな桟橋の先に、船が停泊しているのを見つけました。これは、大崎上島に校舎を構える広島商船高等専門学校の練習船「広島丸」です。

白水港から広島商船高専の校舎までは、徒歩で30分ほど。校舎は海を望む高台にあります。

広島商船の広島丸
広島商船高専の練習船「広島丸」。

契島行きのフェリーの時間まで、この周辺で時間を潰していました。

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探索日
2013/09/07
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